農業日誌12

続き。

2023年4月下旬から白井市の専業農家さんのもとで1年間の研修をスタートした。

研修は無給。

実地で学ぼうということ以外は何も考えずに申し込んだ。

自宅から片道20kmほどあり、通うためにまず原付バイクを購入した。

仕事は水稲の育苗、タケノコ掘り、圃場の整理、燻炭作りなどから始まった。

夏は夏野菜の収穫がつらかった。草刈りもつらかった。

研修先は有機志向の農家さんだった。

除草剤や殺虫剤などの農薬縛りプレイ、化成肥料縛りプレイ。

有機農業は縛りプレイが好きな人なら極められると思います。

研修期間中、農業大学校にも通っていた。

週末だけで全8回くらいの講義や実習が無料で受けられるのはとてもありがたいことです。

就農について本格的に考え始めたのは8月くらいだろうか。

専業農家は労働時間が無限だ。

自分は違う。

春夏秋は農業を基本に他の仕事もしながら過ごし、冬は狩猟や春に向けた準備などしながら過ごしたい。

何を、どこで、いつ、どんな方法で、就農するか。

農業の知識や技術は書物で学ぶだけでは不全で、本当に飽きない。

研修の終わりを意識し始めた年末に、ようやく農地が見つかった。

正確には農地所有者と繋がれた。

農政課や農業事務所など公的機関に相談していたが、正直全く役に立たなかった。

やはり何かに頼る姿勢はよろしくない。自分のことは自分で決める行動する。

無職ながら仲良くなった人や良くしてくれる人など繋がりは増えた。

研修は2024年4月20日で終了した。

1年間で学んだことは、農業の極めて一部分だろう。

トラクターや軽トラを購入し、とても頼りになる農機屋さんにも出会えた。

5月15日に佐倉市から農地利用権設定通知を受けて、いよいよ始まったという感じ。

耕起、畝立て、マルチ張り、定植、中間管理、そしてこの9月から初収穫。

あっという間のような、ようやくここまで来たような。

会社を退職した直後の頃には、現在の自分を想像もできなかった。

6月にはケアマネジャーとしても復活した。

知人の死に際に触れて、自分の内にケアマネが確かにあった。

現金が少なくなってきたというのもあるが。

7月には畑がある佐倉市に引っ越した。

行政書士事務所も移転した。

何もかも変わっていく。

大学2年生のゼミ合宿で聴いた葉っぱのフレディの森繁久彌の朗読を思い出す。

生き物の生き死にを観察すると、微小な物質へ変化して、さらに分解され吸収され、いくらか大気圏外に放出されたりしながら巡り巡るいのちの旅のようなもの。

最近はますます物忘れがひどくなった。

大切に思っていたことも感じたこともどんどん忘れてしまう。

不死者アンダーのように。

とりあえず、さつまいもはできた。

まだあと6畝分の除草が残っている。

就農1年目でホントいろいろ体験させてくれる。時間が足りない。

収穫や作業機取付け、圃場整理、芋穴掘るかコンテナ買うか、ケアマネ業務も行政書士業務も、10月はニンニクやるか、11月には緑肥、ああ、時間が足りない。

ささやかだが、欲張りになったものだな。